顔料を使用しない構造色材料(開発品)
モルフォ蝶やタマムシをはじめとした生物が持つ鮮やかな色は、構造色と呼ばれる仕組みで発色しています。色素の光吸収による発色ではなく、光の波長と同程度の間隔の規則構造により光の回折・干渉が生じて発色する仕組みです。
当社では新規色材として、顔料や染料を使用しない構造色材料を開発しました。
当社では新規色材として、顔料や染料を使用しない構造色材料を開発しました。
開発品の特長
優れた発色性、色味等の設計に高い自由度を持つ特長を有します。

- 薄膜でも鮮やかな構造色を発現
角度によって見える色が変化するため優れた意匠性を付与 - シャープな反射・透過スペクトル
- 幅広い基材選択性
- 顔料及び染料フリーで環境に優しい
開発品の特性
| 極大反射波長 | 350~800 nm(青~赤) |
|---|---|
| 反射光強度 | 25~35% |
| 半値幅 | 20~35 nm |
| 適用可能基材 | PET、PP、ガラス、アルミ、 紙、キャンバス |
| 発色層膜厚 | 5~20μm |
構造色を発現する技術
単分散微粒子合成技術×周期配列化技術
構造色を発現する材料は、フォトニック結晶と呼ばれ、屈折率が光の波長と同程度の間隔で変わるナノ周期構造を有します。フォトニック結晶は、光が入射すると、光の回折・干渉が生じるため、鮮やかな発色や見る角度によって色が変化するなど、特徴的な色彩や光学特性を示します。
フォトニック結晶はその構造によっていくつかの種類に分類されますが、当社では設計自由度が高いことから、微粒子が3次元的に規則配列した構造を有するコロイド結晶に着目しました。
フォトニック結晶はその構造によっていくつかの種類に分類されますが、当社では設計自由度が高いことから、微粒子が3次元的に規則配列した構造を有するコロイド結晶に着目しました。
用途例
画材やスポット装飾他、優れた発色性を活かしていただける様々なご用途への展開を想定しています。
筆・刷毛・エアブラシなどで塗工できます。
皆様の「こんなところで使ってみたい」をサポートいたします。
画家: 山崎 清子様(一般出展)
題名:薩摩鶏(総黒 )
素材:油絵具、アクリル、墨、メディウム、布、キャンバス
サイズ:F100号(縦162cm x 横130.3cm)
※ 構造色使用箇所: 尾羽、雲
題名:薩摩鶏(総黒 )
素材:油絵具、アクリル、墨、メディウム、布、キャンバス
サイズ:F100号(縦162cm x 横130.3cm)
※ 構造色使用箇所: 尾羽、雲
お問い合わせ
artience株式会社 グループ R&D 本部
TEL:03-3272-5732