製品・ソリューション

UV硬化型ホットメルト粘着剤

UV照射により100℃以上の耐熱性を付与&エージング不要

製品概要

開発コンセプト
開発コンセプト
自動車・エレクトロニクスデバイス鋼製部材の接合・貼り合わせに使用可能な100℃以上の耐熱性を有し、またエージング工程が不要で生産プロセスの短縮に寄与するUV硬化型ホットメルト粘着剤です。従来の溶剤型粘着剤とホットメルト粘着剤の特徴を併せ持ち、接着しづらいポリエチレンやポリプロピレンなどを含む広範な素材に強固に接着します。

一般的なホットメルトの詳しい説明は下記ページもご覧ください。

ホットメルトとは~環境にやさしい接着剤~

特長

  • 高耐熱:UV照射により100℃でも保持力試験で位置ズレが無く、剥離時に粘着剤層が被着体に残りにくい
  • 無溶剤:固形分100%で溶剤を含まない
  • 強粘着:接着しづらい素材(ポリエチレン・ポリプロピレン等)にも強固に接着
  • エージング不要:UV硬化型のためエージング不要で、製造プロセスの短縮が可能
  • ゴム系素材:主成分が合成ゴムのため、UV硬化後もエラスティック特性(ゴムのような柔軟性)を維持
溶融前(固形状)の製品外観

溶融前(固形状)の製品外観

UVホットメルト粘着剤を塗工したフィルム外観

UVホットメルト粘着剤を塗工したフィルム外観

想定用途

自動車・エレクトロニクス・その他工業製品における部材の接合・貼り合わせ

自動車内装のイメージ
エレクトロニクス製品のイメージ

適用シーン

① 溶剤型製品からの置き換え

  • 環境配慮の観点から、無溶剤型の粘着剤に置き換えたい
  • 無溶剤型製品として一般的なホットメルト粘着剤を検討したが耐熱性が不十分でNGとなった

⇒ 本製品であれば100℃以上の耐熱性と無溶剤化を両立可能です

② 幅広い材料に接着可能&生産性の向上

  • 一般的な粘着剤では、ポリプロピレン等のオレフィン系素材に対する接着力が不十分
  • エージングや硬化に長時間を要し、乾燥用の大型オーブンも必要

⇒本製品はオレフィン系素材から、SUS・アルミなどの金属、ガラスなど広範な素材に対して高い接着信頼性を有します。またUV照射により極短時間で硬化、コンパクトな設備環境で使用できます。

性能

基本物性

数値は代表値です

品名 トヨメルト® P-201A
色相 黄色透明
軟化点 99℃

粘度 [mPa・s]

180℃ 5,100
170℃ 6,200
160℃ 8,200
150℃ 12,250
140℃ 15,900

トヨメルト® P-201A 一般ホットメルト

他社品

UV硬化型ホットメルト

樹脂系 合成ゴム系 合成ゴム系 アクリル系

保持力

1kg荷重での落下までの時間 [sec]

または24hrs経過後のズレ [mm]

80℃ 落下・ズレ無 224 sec 2mm
100℃ 落下・ズレ無 82 sec 8mm

常態粘着力 [N/inch]

対SUS 14.5 17.3 6.8
対PP 13.5 14.4 3.2

耐熱粘着力 [N/inch]

対SUS 4.5 0.5 1.8

透湿性 [g/m2-24hr]

WVTR 52 176 1,219

誘電率 [F/m]

28GHz 2.2 2.2 2.7

※塗工条件:膜厚25μm、基材PET#50  
※露光条件:高圧Hgランプ、積算光量900mJ/c㎡、1pass
※耐熱粘着力:120℃雰囲気下で測定

柔軟性評価

貯蔵弾性率

貯蔵弾性率

一般的なホットメルトと比較して、硬化後の本製品は100℃以上の高温でも貯蔵弾性率が急低下することなくゴム状領域を維持します。貯蔵弾性率を維持することで、高温で使用しても経時で流動せず、端部からの粘着剤のはみ出しを防止します。

S-S曲線

S-S曲線

硬化後においても、強度・伸びを発現し、エラスティック特性を維持します。

使用方法・設備例

本製品はホットメルト"粘着剤"であるため、UV硬化後も完全に固着することなく粘着性(タック感)を有します。
UV硬化後に圧着し貼り合わせてください。

 

<粘着フィルム化する場合の設備構成例>

通常のホットメルト粘着剤と同様に、任意の温度で加熱溶融した後、アプリケーターや塗工機などで塗布します。その後ろに設置したUV照射機により硬化させます。

<その他の使用例> 

接着したい金属や樹脂部材等に直接塗布・UV硬化して使用することも可能です。

粘着フィルム化する場合の設備構成例
粘着フィルム化する場合の設備構成例

お問い合わせ

トーヨーケム株式会社 包装・工業材営業本部 アドレ営業部

トーヨーケム株式会社