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中期経営計画artience2027|統合レポート2026 技術・知財戦略:グループの技術知見を結集し次の成長領域を切り拓くイノベーションへ

2026年6月30日 公開

本ページはAIを用いて翻訳しています。

拡張し続けるテクノロジープラットフォーム

常務執行役員 町田敏則
常務執行役員 技術・研究・開発、知的財産担当 グループR&D本部長
町田 敏則

artienceグループの技術戦略の中心には、ポリマー設計、低分子・色材設計、分散、塗加工といったコア技術があり、これらを組み合わせることで多様な材料が生まれます。製造に必要なプロセス技術や、性能の高度化のためのデジタル・解析技術も重要な要素です。このテクノロジープラットフォームを土台に、機能やアプリケーションという社会への提供価値が生まれます。複数の技術を掛け合わせることで、新たな製品や事業を絶えず生み出し続ける拡張性こそが、最大の特長となっています。

これを支えるうえで、事業会社ごとの壁を越えた連携は欠かせません。事業会社それぞれに優先順位や判断軸がありますが、技術開発ではグループの知見を横断的に活用し、ときには人材やリソースも共有していく必要があります。こうした連携をリードするのが「グループ開発戦略会議」であり、私がCTOに就任以降、その機能を強化してきました。
短期・中期の開発は各事業会社が担う一方、グループとしてはより長期的視点でテーマを捉える必要があります。欧州拠点で進めている、有害物質を排出しないUV硬化型インキ用の材料開発もその一例です。現時点では厳しく規制されていなくても、将来の安全性ニーズの高まりを見据え先回りして取り組むことで業界の新たな基準となり得ます。事業会社単独では着手しづらいこうしたテーマにも、グループ開発戦略会議での検討を経て挑戦していきます。
加えて、外部との協働も重要です。オープンイノベーションを重視し、国内大手企業や国内外のスタートアップとの共同開発を積極的に進めています。自社の取り組みの延長線上にはない発想や技術を取り込み自社の技術と融合することで、新たな価値創出につなげていく考えです。

開発方針

方針①

戦略的重点事業群の新製品、新技術、新生産技術の開発

方針②

海外での新製品・新事業開発による拡大

方針③

新しい研究開発方法へのチャレンジ

  • テクノロジープラットフォームと生成AIやMI(マテリアルズ・インフォマティクス)、計算化学の融合による研究開発方法の変革
  • オープンイノベーションのさらなる拡大
  • 戦略的知的財産の事業での活用

積極的なAI・ビッグデータ活用により開発プロセスを変革

現在、生成AIによる開発プロセスの変革に特に注力しています。過去20年に及ぶ膨大な技術データをクローズドな生成AIに取り込み、グループ横断で活用できる環境を整備しており、2025年度より運用を開始しました。例えば「粘着剤の耐熱性を向上させるには」といった問いに対して、ベテラン社員と同等レベルの回答をAIが提示できるまでになっています。
この取り組みは、事業の垣根を越えた集合知の創出にもつながっています。開発の過程で壁に直面した際、AIを介して他事業の技術・知見を取り入れることで、想像を超えた新たな解決策にたどり着くケースも出てきました。今後はさらに、技術データとマーケティングデータを掛け合わせることで、これまで認識していなかった技術用途の発見や、新規市場・顧客の開拓を目指していきます。

一方で、スマートファクトリーに向けた生産技術の高度化も重要な柱です。人口が減り続ける日本で現場の人材確保は大きな課題であり、人手に依存しない体制への転換が欠かせません。すでに川越製造所などで省人化・省力化のモデル棟を稼働させており、ここで培った知見を将来的にはグローバルに展開していきます。
研究開発においては、ラボオートメーションを一層推進します。夜間の実験をAIやロボットで自動化すれば、研究者は翌朝から分析や仮説構築に集中するといったことも可能です。こうした人とAIの役割分担を明確にすることで、人の負担を減らしながら、開発の効率と品質を同時に高めていきます。

また、知財の重要性がますます高まるなか、開発と知財を一体で捉える戦略へとシフトしました。製品の性能やコストが拮抗する状況では、強い特許を持つかどうかが競争優位性を大きく左右します。自社の技術を守るだけでなく、他社の開発動向を読み解き、将来競合が予想されるような領域で先んじて特許を取得していきます。知財活動においてもAI活用は鍵となり、すでに特許調査や出願文書の作成、競合特許への対応などに積極的に取り入れています。

AIに蓄積した過去データをもとに人の感性による未来の価値を創出

CTOとしての役割は、各社に分散している技術を「グループ全体の財産」としてまとめ上げ、各事業の延長線上にない戦略的重点事業につながる分野への挑戦を促していくことにあります。開発は短期間で成果が見えるものではなく、数え切れない試行錯誤の上に成り立ちます。それを踏まえたうえで、artienceならではのコア技術を起点に「勝てる領域」を見極め、人・モノ・カネといった経営資源を投入していきます。次期中期経営計画、さらにその先に向けた成長の柱を構想し、具体的な技術・製品開発として形にしていくことが私の責務です。

社会環境の変化は加速しており、それに伴う課題も次々と生まれています。例えば、生成AIの普及によりデバイスの高性能化が進む一方、電力消費や熱の発生をどうするかが新たな技術的ハードルとなっています。目の前のニーズに応えるだけでなく、将来直面するであろう課題を先取りし、解決策を提示していくことが大切です。
そして、こうした状況だからこそ、人が果たす役割の重要性も際立ちます。AIは過去のデータや事実の整理に長けていますが、その先に新たな発想を生み出すのは人間です。過去の蓄積としてのサイエンスに対し、未来への気づきや飛躍を生み出す「人の感性」こそが、次の競争力の源泉になります。グループの総力を結集し、「感性に響く価値」の創出に向けたイノベーションに挑み続けます。

テクノロジープラットフォームと技術・知財へのアプローチの融合

テクノロジープラットフォームと技術・知財へのアプローチの融合

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