製品・ソリューション

複雑形状でも均一膜厚を実現 - 電着塗装向け塗料の特徴

電着塗料による塗装品の例 コイル状部品の角部アップ
エッジ部への塗装の様子
電着塗装は、複雑形状の部品でも膜厚を均一に形成できる点で、他の塗装工法を大きく上回る性能を発揮します。電場による自己制御性により、凹凸や奥まった部位、エッジ部でも自動的に膜厚が均一化され、形状に左右されない安定した仕上がりが得られます。
トーヨーケムの電着塗料は、高いエッジカバー性と緻密な成膜性を実現しながら、厚膜塗装も可能です。複雑形状でも品質ムラのない塗膜を求めるお客様に、より高いレベルの均一膜厚性を提供します。

複雑形状でも均一膜厚を実現 - 優れたエッジカバー性

銅角材でのエッジカバー性

下図は、銅角材に電着塗料を施した際のエッジ部の膜厚分布を示したものです。平面部で約75µm、エッジ部でも約52µmの膜厚という厚膜塗装が可能であり、エッジカバー率は約70%に達します。一般的に膜厚が薄くなりやすい角部でも十分な塗膜が形成でき、平面部の膜厚均一性とエッジカバー性を両立できます。

銅角材に電着塗料を施した際のエッジ部の膜厚分布
優れたエッジカバー性により複雑形状にも対応可能

電着塗装が優れたエッジカバー性を確保できる理由

電着塗装が複雑形状でも均一膜厚を確保できるのは、「電場制御による自己制御性」を持つためです。塗膜が付き始めた部分は電気抵抗が上がるため電流が流れにくくなり、まだ塗膜の薄い部分に電着が優先的に進みます。これにより、凹凸・奥まった箇所・エッジ部など形状の影響を受けやすい部位でも自動的に膜厚が均一化されます。
当社の電着塗料は、電着塗装のメリットである高いカバーリング性を発揮し、溶剤型や粉体塗装では難しい細部まで塗膜を形成することが可能です。

電着塗料の均一膜厚性に関する「よくある質問」

主にカチオン電着とアニオン電着の2種類があります。当社の塗料はアニオン電着に対応するものとなります。

均一な膜厚が得られることで、絶縁性や耐食性が安定し、ピンホールやリークといった欠陥の発生が大幅に減少します。その結果、品質のばらつきが抑えられ、量産時の安定性が向上します。また、膜厚ムラに起因する腐食や外観不良といったトラブルを未然に防ぐことができ、製品の信頼性を高めるうえでも大きなメリットがあります。

電圧・通電時間・固形分を適切に管理することで、膜厚±数µmレベルの安定性が得られます。

均一膜厚性は、薄膜部分で発生しやすい絶縁不良やリーク、エッジ部の耐食不足による腐食、外観ムラといったトラブルの解消に有効です。また、形状が複雑で従来工法では膜厚の確保が難しかった部位でも安定した塗膜が得られるため、設計上の信頼性向上にも大きく寄与します。

評価用サンプル塗料のご提供や少量のテストピースへの塗装実施はご相談を承っております。まずは弊社担当者までお問い合わせください。

製品概要

トーヨーケムのアニオン電着塗料は、独自のポリマー設計技術を基盤とした水性エポキシ系電着塗料です。
アルミやスチールなど各種金属に対し、高い密着性と優れた耐食性・加工追従性・絶縁性を付与できることが特長で、複雑形状や異種金属にも均一な膜厚を形成可能です。
従来の食品・工業容器向けコーティング技術を応用し、モビリティ・エレクトロニクス・住空間など新たな分野にも展開可能な高機能塗料です。

塗料タイプ

水性(エマルジョン型)

当社電着塗料の構造図

当社電着塗料の構造図

主剤樹脂 エポキシ樹脂/アクリル樹脂
塗装方式 アニオン電着塗装
標準焼き付け条件

200℃ - 10分

※厚み・形状により要調整

特徴
  • 金属密着性
  • 加工追従性
  • 耐食性
  • 絶縁性

製品の特徴

本製品は高分子量樹脂を使用した独自のエマルジョン設計により、複雑形状や異種金属でも膜厚を均一に形成できる点が最大の特長です。高分子量樹脂による安定した成膜特性により、凹凸部や入り組んだ構造でもムラが少なく、性能差のない均質な塗膜を実現します。
この均一性は耐食性や絶縁性などの機能発現を安定させ、電子部品やモビリティ部材など要求レベルの高い用途でも高い信頼性を提供します。

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他製品との違い

他社の一般的な電着塗料と比べ、本製品はトーヨーケム独自の高分子量樹脂と機能化樹脂のハイブリッド構造により、膜厚均一性が優れている点が大きな差別化要素です。金属表面への密着性が高く、電着時の電流分布が安定するため、形状の影響を受けにくい均質な成膜が可能です。
これにより複雑形状でも性能ムラが出にくく、耐久性や絶縁性を安定して確保できる点が他社にはない強みとなっています。

対応素材

トーヨーケムの電着塗料は、SUS・アルミ・銅をはじめとした各種金属素材に対応しています。金属の種類や表面処理によって適不適が分かれるため、ご心配な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
(※電着塗装は被塗物に通電することで塗膜を形成する技術であるため、電気を通さない素材には塗装ができません)

アルミ素材に対する塗装については、以下のページから詳細をご覧ください。

アルミへの機能付与に関する詳細はこちら

資料DL・お問い合わせ

電着塗料に関する詳細資料をご用意しております。以下の資料ダウンロードフォームよりぜひご覧ください。

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お問い合わせ

トーヨーケム株式会社 包装・工業材営業本部 営業1部

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