製品・ソリューション

高い耐食性を付与 - 電着塗装向け塗料の紹介

電着塗料による塗装品の例 銅・アルミの板材への塗装
電着塗料による塗装品の例
電着塗装は、電場によって緻密で均一な塗膜が形成されるため、腐食因子の侵入を効果的に抑え、エッジ部や複雑形状でも防食性能が損なわれません。そのため、他工法よりも優れた耐食性を付与できます。
トーヨーケムの電着塗料は、塩水噴霧・乾燥・湿潤といった過酷な環境下でも膜の劣化や腐食進行を抑え、高い密着性と緻密な膜構造により優れた防食性能を長期にわたり維持します。耐久性が求められる用途に最適なソリューションです。

耐食性に関する試験データ

下図は、アルミ基材に対するエポキシ系電着塗料の耐食性を評価した複合サイクル試験結果です。未塗装では著しい腐食が発生した一方、電着塗装(10・20µm)は、125サイクル後でも高い耐食性を有します。電着塗膜は緻密で高い密着性を持つため、過酷な塩水・乾燥・湿潤環境でも優れた耐食性能を発揮することが確認できます。

耐食性試験の結果 未塗装品と電着塗装品の比較
耐食性試験の結果

試験条件
塗装基材: A1050 純アルミ材 (0.3mm厚平板)、測定試料:塗装パネルにクロスカット処理、サイクル数:125回(約1000時間)、 参照規格:JASO M609 / M610
①塩水噴霧(35℃,5%NaCl)×2時間→② 乾燥(60℃,30%RH)×4時間→③湿潤(50℃,95%RH)×2時間 を所定回数くり返し

電着塗装が他工法よりも高い耐食性を確保できる理由

電着塗装が他工法より高い耐食性を確保できるのは、電場の力で樹脂粒子が基材表面に均一かつ高密度に析出し、ピンホールや空隙の少ない緻密な塗膜を形成できるためです。また、化学的な反応を伴う塗膜生成により金属との密着性が高く、腐食因子が界面に侵入しにくい構造となります。
さらに、複雑形状でも均一な膜厚を確保できる自己制御性により、弱点となりがちなエッジ部や凹部でも十分な防食膜が形成されます。これらの特性が組み合わさることで、電着塗装は過酷環境でも優れた耐食性を発揮します。

電着塗料の耐食性に関する「よくある質問」

主にカチオン電着とアニオン電着の2種類があります。当社の塗料はアニオン電着に対応するものとなります。

アルマイトは硬さに優れますが、変形などによりクラックが生じやすい場合があります。溶剤・粉体塗装は膜厚ムラやピンホールが発生しやすいのに対し、電着塗装は複雑形状でも均一で緻密な塗膜が得られるため、防食性能が安定します。

可能です。電着塗装は膜厚の薄い箇所に優先的に塗膜が形成される“自己制御性”を持っており、エッジや凹部でも十分な膜厚を確保できます。そのため、形状依存の弱点が生じにくく、防食性が安定します。詳細は「均一膜厚を実現|電着塗装向け塗料」ページでも解説していますので、ご参照ください。

はい。電着塗料は厚膜化しても欠陥が生じにくく、防食性能の向上が期待できます。膜厚10〜20µmで良好な耐食性を示しますが、用途に応じて最適な膜厚をご提案可能です。

はい。前処理工程を適切に行うことで、各種金属基材に対して高い密着性と防食効果を発揮します。例えばアルミでは、白アルマイトより優れた防食性を示すケースもあります。

評価用サンプル塗料のご提供や少量のテストピースへの塗装実施はご相談を承っております。まずは弊社担当者までお問い合わせください。

製品概要

トーヨーケムのアニオン電着塗料は、独自のポリマー設計技術を基盤とした水性エポキシ系電着塗料です。
アルミやスチールなど各種金属に対し、高い密着性と優れた耐食性・加工追従性・絶縁性を付与できることが特長で、複雑形状や異種金属にも均一な膜厚を形成可能です。
従来の食品・工業容器向けコーティング技術を応用し、モビリティ・エレクトロニクス・住空間など新たな分野にも展開可能な高機能塗料です。

塗料タイプ

水性(エマルジョン型)

当社電着塗料の構造図

当社電着塗料の構造図

主剤樹脂 エポキシ樹脂/アクリル樹脂
塗装方式 アニオン電着塗装
標準焼き付け条件

200℃ - 10分

※厚み・形状により要調整

特徴
  • 金属密着性
  • 加工追従性
  • 耐食性
  • 絶縁性

製品の特徴

本製品は高分子量樹脂を使用した独自のエマルジョン設計により、優れた耐食性を発揮します。高分子量樹脂が緻密で水分の入り込みにくい塗膜を形成し、腐食の進行を大幅に抑制します。また、機能化樹脂が塗膜内部の耐食バリアとして作用し、ピンホールなどの微細欠陥が生じにくい点も特徴です。
さらに、電着方式ならではの均一膜厚により複雑形状でも性能が安定し、屋外や湿潤環境など腐食要因の多い条件でも長期的な防錆効果を発揮します。

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他製品との違い

他社製品と比べ、本製品は独自の高分子量樹脂設計による密着性の高さが強みで、腐食の起点となる界面劣化を抑えられます。また、機能化樹脂による防食バリアにより、微細欠陥を抑制し腐食が進行しにくい点も優れています。
さらに、電着塗装の均一な成膜性により、複雑な形状でも薄膜部分が生まれにくいため、他社製品に比べて耐食性のムラが出にくいことが大きな違いとなります。結果として、厳しい環境下でも安定した長期耐食性を実現します。

対応素材

トーヨーケムの電着塗料は、SUS・アルミ・銅をはじめとした各種金属素材に対応しています。金属の種類や表面処理によって適不適が分かれるため、ご心配な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。
(※電着塗装は被塗物に通電することで塗膜を形成する技術であるため、電気を通さない素材には塗装ができません)

アルミ素材に対する塗装については、以下のページから詳細をご覧ください。

アルミへの機能付与に関する詳細はこちら

資料DL・お問い合わせ

電着塗料に関する詳細資料をご用意しております。以下の資料ダウンロードフォームよりぜひご覧ください。

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トーヨーケム株式会社 包装・工業材営業本部 営業1部

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